間質性肺炎とは

間質性肺炎のイメージ写真

肺に吸い込まれた空気は、気管支の先端にあるブドウの房のような肺胞という組織まで入ります。
この肺胞が休むことなく酸素と二酸化炭素の交換を行ってくれるので、私たちは楽に呼吸することが出来るのです。
間質性肺炎は、肺胞の壁や肺胞同士の間を埋め、繋いでくれている組織に炎症が起こってしまう病気です。
一般的な肺炎は細菌やウイルスが原因ですが、間質性肺炎は間質の問題によって肺の膨らみが悪くなり、呼吸やガス交換がしにくくなって息苦しさや咳などの症状をもたらします。

主な症状

間質性肺炎の進行速度は急性から慢性まで様々ですが、いずれの場合でも息切れや空咳が続きます。
経過が早いケースでは、これに加えて発熱を伴います。
経過の長いものでは線維化を起こし、元々はスポンジのように軟らかい肺が硬く縮んでしまい、肺活量の低下を来たします。

間質性肺炎の検査

喫煙歴や服薬歴、粉塵歴、環境要因、症状、経過などによって間質性肺炎が疑われるときは、さらに細かい検査を行います。
まずは間質性肺炎の特徴である「パチパチ」、「パリパリ」という音が胸部で聞こえるかどうかの聴診を行います。
また、外見の特徴として、太鼓のバチのように指先が膨らんで丸みを帯び、爪のつけ根が盛り上がってくることがあるため、こうした症状の有無も確認します。
この他、血液検査や胸部エックス線検査、胸部CT検査、呼吸機能検査などを行い、診断を確定させます。

治療法について

間質性肺炎の治療の基本は、薬物療法と在宅酸素療法です。
薬物療法では、ステロイドや免疫抑制薬を使いますが、病状が進行して血中の酸素が不足し、日常生活に支障が出るような場合には、在宅酸素療法を併用します。
さらに呼吸リハビリテーションが行うこともあります。
また、原因物質や環境要因が明らかな場合は、それを排除したり、近づかないようにしたりします。